如意輪観音菩薩坐像
如意輪観音菩薩坐像
「如意」とは意のままに智慧や財宝、福徳もたらす如意宝珠という宝の珠のことで、「輪」は悪い教えや煩悩を打ち砕く法輪を指しています。その2つを手に持った観音菩薩ということで如意輪観音といいます(現在法輪は欠損中)。
六観音の1つに数えられ、天界道に迷う人々を救うとされますが、6本の手で六道すべてに救いの手を差し伸べるともいわれています。智慧、財福、福徳授与、安産、延命のご利益があるとされています。
平成27年に行われた調査で体内文書が発見され、歴応2年(1339)に作成開眼され、この地方を治めていた厚東氏14代とその子供たちの寄進に依って浄名寺本尊として作られ、仏師は慶派の5代幸誉であることがわかりました。
ありがたい仏様であるとともに歴史的価値の高い仏様です。現在は観音堂に安置され、春秋の彼岸と11月9日(開山忌)にご開帳しております。
木造(ヒノキ材)・寄木造り・玉眼・漆箔仕上げ 像高83cm
制作年代 歴応2年(1339)
–寺院風景